51 Best Korean Songs of 2018 (51→21)

  • 2018.12.26 Wednesday
  • 19:41

 

51. 88 "Twilight Zone"

 

 

釜山を拠点としている(と思われる:公式な情報が無いが、Facebookには釜山を位置情報にしている投稿が多数あった)バンド、88。ベースライン、シンセのメロディともレトロで80年代的な懐かしさが光る。

 

50. SHAUN "Way Back Home"

 

 

今年世界的に流行ったモードに「チルEDM」というものがあって、ChainsmokersやMarshmelloなんかがヒット曲を飛ばしたり、この夏にはJonas Brue「Rise」が全英3位など世界的な大ヒットを記録したが、バンド、The KOXXでDJ/プロデューサー&キーボードを担当していたSHAUNがリリースしたこの曲も同じモードの曲だ。心地良いメランコリーなメロディ・ラインは普通にフォーク・ソングとしてさえも成り立ちそう。計3週1位を含む、11週連続でトップ5圏内に留まるなど、如何にこの国がグローバルな流行と連動しているかを思い知らされた。

 

49. KWAK JIN  EON "Freely"

 

 

オーディション番組Superstar Kのシーズン6(2014年)のウィナーとしてデビュー。アコースティック・ギターやピアノをバックにした静かなバラードを得意とする、それこそ普通の「バラード・シンガー」に思えたが、この「Freely」の美しさには思わず心を奪われた。ペダルを踏み続けリヴァーヴのかかったピアノ、エフェクトのかかったボーカルはサイケデリックにさえ聴こえてくる。

 

48. Giha and the faces "Cho Sim"

 

 

日本語名、チャン・ギハと顔たち。2012年にはKorean Music AwardでAlbum of The YearやMusician of The Yearなど4部門を受賞するなど10年代の韓国を代表するインディ・ロックバンドの一組であった6人組。惜しくも今年いっぱいで解散を発表しておりこれはラスト・アルバムからの一曲だ。

ビートルズやドアーズのような60年代のロック、グラム・ロックなどをモダンに聴かせる個性的なバンドだった。エコーをかけるようなコーラス、ラストのベースライン…。最後まで異物感いっぱいだけどクセになる一曲だ。

 

47. OuiOui "Thinking About You (Feat. Wilcox)"

 

 

Inplanet Musicから今年デビューした2人組OuiOui。優しいボーカルとチルR&Bなトラックが魅力の彼女たちのデビュー・シングル「하나(HANA)」からレーベル・メートのR&Bシンガー、Wilcoxをフィーチャーした曲。スロウなムードの他のシングル、「Moonlight」や「Ocean」よりもリズミカルで、90s的なオーセンティックなR&Bのテイストを聴かせている。

 

46. WINNER "EVERYDAY"


 

いくらトラップが普通にK-Popでも流行ってるとは言え、これには驚いた。YG所属の4人組アイドル・グループ、WINNERのこの曲は、オートチューンの使いこなしから、アドリブのハマり具合までまるでTravis Scottの楽曲である。

 

45. Woodie Gochild, HAON, Sik-K "KITKAT (Prod. WOOGIE)"

 

 

「キットカットを割るようにルールを破ろう」というポップなコンセプトの一曲。一度聴いたら耳から離れなくなるシンセ・メロを用いたWOOGIEのトラックが良い。GroovyRoomにしても、こういうトラックって韓国っぽい気がする。

 

44. SIk-K "FIRE (Prod. GroovyRoom)

 

 

人気ラッパーのSik-Kが、デビュー時からのパートナーともいえようプロデューサー・デュオ、GroovyRoomと共にロック・サウンドに挑んだ一曲。元々トラップxフューチャーベース的な軽やかなビートと彼のラップのマッチングが好きだったけど、Post Maloneなんかと共振するこの曲もチャレンジングで野心を感じたし、単純に良いメロディだった。

 

43. YURI "Always Find You (Feat. Raiden)"

 

 

GIRLS GENERATION(少女時代)のメンバー、YURIが、Ultra Miamiにも3年連続で出演するなど世界的に活躍する韓国人、DJ/プロデューサー、Raidenとコラボ。SMエンターテインメントの毎週金曜日に企画モノ曲をリリースする「STATION」の第42弾としてリリースされた。FlumeやChainsmokers的なフューチャー・ベースのトラックにYURIの優しげなボーカルが乗っかり、ドラマティックなメッセージ・ソングに。
 

42. iKON "KILLING ME"

 

 

 

YG Entertainment所属の7人組。8月に出したミニ・アルバム『New Kids: Continue』から。(2017年に出た『Begin』、今年その後出た『Final』と3作合わせて「New Kids」シリーズ。)実は自分は韓国語を勉強していて「ちゅけた」というフレーズは「死にそう」という意味なのでそういう意味でも頭から離れない(「暑くて死にそう」って使い方とかで日常的に使うそう)。

 

恋人との別れの重さが自分を締め付ける、襲ってくる、という歌。軽やかなハウス・ビート、ブレイク時のメロディ(その間のハードなダンスもとてもかっこいい)などトラックも聴きどころが多く、年初に出て大ヒットした「Love Scenraio」よりもずっといい曲と思う。

 

41. CIFIKA "Prosper"

 

 

Billboard、i-D、VICE、DAZEDなど多数のメディアで紹介される注目の新鋭エレクトロ・ミュージック・プロデューサー。クルー、Third Culture Kidsにも所属。Washed Outの『Within and Without』との出会いをきっかけにアーティスト活動を始め、元々LAやロンドンに住んでいた時期もあったが、自分のファンが想像以上に韓国国内にいることがわかり、今はソウルに活動拠点に置いている。FNMNLに掲載されていた特集記事も是非チェックを。

 

「ポスト・ダブステップを纏ったBjork」と言いたくなる、サウンドだけでなく歌も魅力のプロデューサーだ。Yaeji、Peggy Gou、Aseulなんかが好きな人におすすめと言いたくなるが、韓国のロック・バンド、Sanulrimの1981年の曲「Youth」のリメイクも興味深かった。 (ドラマ「応答せよ」のOSTでもKim Feelというシンガーがカヴァーしていた)
 

40. EXO "Tempo"

 

 

SM Entertainment所属の9人組。全米23位を記録したアルバム『Don't Mess Up My Tempo』から。
 

ドラマ「glee」で見たものを思いださせるアカペラのメロディ(この綺麗なアカペラが出来ちゃうのもEXOの強みだ)、最近で言うなら「Treasure」〜『24K Magic』期のBruno Mars的なファンク、ヒップホップの取り入れ方、そして多用されているベットが軋むような音もとても耳に残る。もちろん途中にはトラップのビートが入ってきたりして「いまっぽい」のだが、とにかくタイムレスな魅力も持ったポップ・ソングして最高の出来だ。

 

39. BTS "Airplane Pt.2"

 

 

BTSのLove Yourselfシリーズでは、チルなR&B、トラップ、エモ・ラップ、ロック、とにかく今のポップ・ミュージックの流行りをどれも逃さないようにとばかりに多様なジャンルが取り入れられていたが、ラテン・トラップもその一つ。曲名の通り、グローバルな活躍を謳う彼らのアンセムだ。DJではCardi B「I Like It」と繋げて使った。

 

38. SEUNGRI "1,2,3!"

 

 

BIG BANGのスンリによるチャート1位を記録した初ソロ・アルバムから。元気のいいハンドクラップのビート、リズミカルなギターリフ、壮大なストリングスのメロディ、1,2,3!という掛け声。「3まで数えるから俺に夢中になって」。聴く人を必ず明るい気分にさせてくれる、ちょっとミュージカル的な曲。

 

37. HYOLYN "Dally (Feat. GRAY)"


 

元SISTARのメンバーとしても知られるヒョリンはソロでも多数ヒット曲を持っている。個人的には昨年のGroovyRoomプロデュースの爽快なサマー・チューン、「Blue Moon」がすごく印象に残っているが、今年も夏前にクールな一曲を残してくれた。あまりにもトラックがかっこよくて、最初はTinasheなんかの新曲じゃないの!?と思った(GRAYとHyolynの共作曲とのこと)。「Dally」は「別に」の意味。ヨリを戻す方法なんて、理由なんて、別にないわ、と軽く(GRAYが演じる男を)遇らう一曲。MVからもわかるように、トラック、歌だけでなく、パフォーマンス全体で確実にアメリカに訴えかけれるシンガーだ。自主レーベル「bride」での活動など野心的なだけにより注目。

 

36. KATIE "Remember"

 

 

「K-Popスター4」というオーディション番組の3年ほど前の優勝者。フューチャーR&Bトラックも彼女の声に合っているし、出で立ちも既に完成しきっている感じが。声というか歌い方はAlessia KaraやTove Loなんかと近いと思う。MVにはCJammやSik-Kも映っている。
 

 

35. NCT Dream "We Go Up"

 

 

NCTはSMエンターテインメント所属の18人組。18人がNCT U, NCT 127, NCT Dream, NCT2018という派生グループそれぞれでも活動している。中国、日本、カナダ、アメリカ、タイという国籍の広さも特徴的。NCT Dreamはそのうち当初「NCTグループのうちの未成年メンバー」によって構成されたグループ。


この曲は近作のファレル(特にN.E.R.D「No One Ever Really Dies」みたい)っぽい軽やかなビートがとてもいい。7人のアンセミックなコーラスも若々しくカラフルで魅力的。

 

34. LOONA "Favorite"

 

 

BlockBerry Creative所属、2016年10月にデビューした12人グループ。別名、「今月の少女」。デビューから毎月一人ずつメンバーを公開していく、という任務を遂行し、今年春ようやく全メンバーでの楽曲を披露した。その最初のシングル。イントロから強烈なシンセメロが聴こえてくるが、ブリッジをのぞいて兎に角、「今のポップの正解」からは逸脱したような忙しなさ、音数の多さではないだろうか。故にミステリアスな魅力を放った。

 

33. pH-1, Kid Mill, Loopy, Paloalto "Good Day"

 

 

人気ラップ・サバイバル番組「SHOW ME THE MONEY」の新シーズンから生まれたコラボ曲。4人それぞれがスキルフルな部分、メロウな部分、リズミカルに攻める部分を使い分ける。CodeKunstのトラックもノリやすいテンポ感(BPMは155だ)、キーボードの伴奏が心地良く良い。それにしても11月にソウルに行ったのだけど街中のいろんな飲食店でこの番組が放映されていたり、この曲がかかっていたりして(そりゃ曲自体はヒットしているからね)びっくりだった。

 

32. GOT7 "Sunrise"

 

 

GOT7の3枚目となるフル・アルバム『Present: You』からJBのソロ曲(このアルバムにはメンバー全7人のソロ曲が収録されている)。Tory Lanezや、 Bryson Tiller、GallantといったアメリカのR&Bシンガーを思い出させるような上品かつチルなオルタナティブR&B。

 

31. Hyukoh "Graduation"


リリックは不安を抱えながらも勢い任せに行動してしまう青春時代を思い出させる。Televisionのようなギターリフに始まったかと思えば、途中からサーフロックに変わるところが面白い。Hyukohのロック・バンドとしてのポテンシャル=ルーツの幅広さだと思い知らせる一曲。

 

30. Ele "Out of My Side"

 

 

一聴して「これは!」となったエレクトロ曲。インターネットでも全然情報を見つけられない。Apple Musicでは5枚のシングルと1枚のアルバムを試聴でき、どれもエッジーな感性を覗かせていて今後も気になるアーティスト。Yaeji、Peggy Gou辺りと共振するところもあるのかな。

 

29. ZICO "SoulMate (Feat. IU)"

 

 

アイドル・グループ、Block Bを今年脱退、以前よりソロでヒットを多数持つラッパー、ZICOがIUとデュエットした、スウィートなラブ・ソング。


スムースでジャジーなトラックは、特にバックのギターが幸せのカップルの「心地よさ」を演出し、後半で登場するトランペットはそれに華を添える。「大きなソファにくつろぎ スプーン一つで/戯れながら食べるアイスクリーム」「起こってもないことで ヤキモチをやくかもしれない」切り取られた言葉たちはどれも何気ないかもしれないが、若く、でも「離れない何か」を感じ合うカップルのテーマソングだ。

 

28. HwaSa, Loco "Don't"

 

 

MAMAMOOのメンバーであるファサ、人気ラッパーLocoのコラボ曲。Locoの方が以前から「一緒に仕事してみたい」、更に「理想のタイプ」とまで公言していたところ、KBSの番組「鍵盤上のハイエナ」の企画として実現したそう。(この今年3月に始まった番組はプロデューサー/ソングライターが一つの曲を完成させるまでのプロセスを映すリアリティ・ショーで、番組中で作られた楽曲はデジタル配信もされている。)ブルース・ギターとキーボードの甘いメロディに先導され、「これ以上お酒を注がないで/理性の紐を切ろうとしないで」と大人の愛を歌う。セクシーかつソウルフルなファサに合ったテーマ、トラックだ

 

27. Bolbbalgan4 "Travel"

 

 

Bolbbalgan4 (通称=BOL4、韓国名: 볼빨간사춘기/ポルパルガンサチュンギ=赤い頬の思春期)は韓国東南部ヨンジュ市出身の高校のクラスメート、ジヨンとジユンの2人組から成るバンド。2014年にオーディション番組Superstar Kに出演(この時は他にあと2人メンバーがいたそう)、ファイナリストに残ったことをきっかけにデビューを果たした(Hyukohもそうだけど、少し前までは韓国で人気バンドになるにはオーディション番組への挑戦が大事なんですね。)。2016年の「Galaxy」がインディ・バンドとして異例のチャート1位を記録して以来、大衆的な人気を持つバンドに。


何よりの魅力は彼女たちが書く「若さ」を感じさせるはつらつとしたメロディ、ジヨンの透明感ある綺麗で爽やかな歌声だ。「休むことなく輝いた夢のような my youth /世渡りに疲れ 壊れかける頃」からの旅たちを爽やかに歌うこの曲は、2人の次章をより楽しみにさせてくれる。
 

26. Land of Peace "Armando's Pizza"

 

 

ソウルを拠点とするインディ・ロック・バンドのEP『Life in Timog』から。憂いを帯びた歌い方、その歌を生かすコード弾き中心の演奏は、OasisやThe Verveのような90年代のイギリスのロックからの影響を強く感じさせる。新しさは無いものの、そのソングライティングの完成度は素晴らしい。

 

25. PENTAGON "SHINE"

 

 

残念ながらメンバーのイドンのヒョナ(元 Wonder Girls、4Minuteのメンバー。ソロでも活躍中)との交際問題での事務所脱退(もちろんグループからも離れた)というゴシップ面での話題が目立ったペンタゴンだが、はつらつとした若さとキュートさを聴かせたこの曲が、この春に爽やかな風を吹かせたたことを忘れてはならない。

 

iKONの「Love Scenario」よろしくキャッチーなピアノリフが印象的だが、ダンサブルでヒップホップ的な柔らかさ、軽やかさを持ったこのサウンドこそが彼らの少年らしさにうまくマッチしている。「前から君のことが、す、す、好きだった」で始まるこの曲は「君のことが大好きで執着してしまう、弱虫な僕」という歌のテーマが兎に角フレッシュだった。この曲で嬉しい初めてのシングルでのチャート・トップ100入りを記録していた。

 

24. fromis_9 "Love Bomb"

 

 

入りの「ドッドドドド...」というサンプルからインパクト大。クレジットを見て「Mayu Wakisaka」という日本人ソングライターの名前があることに気付いて、なるほどと思ったのだ。彼女は最近だとTwice「Knock Knock」、LOONA「Hi High」なども手がけていた。エレクトロ・サウンドに忙しないくらいの音色を足して行く。一風変わっているけど中毒性がすごい。

 

23. Punch "Good Bye"

 

 

多数のOSTへの楽曲提供で人気を持つ、シンガーソングライターのPunchの「Goodbye」は「二度と誰も愛さないで/結局私のように苦しむから」というコーラスの通り、急な失恋の後の悲しい感情を抑えることなく歌った、聴けば聴くほど切なくなる一曲。「寒い冬」の早朝を思わせる一聴して歌詞の世界観に引き寄せるセンチメンタルなメロディが、「これぞバラードの醍醐味」と思わせる。

 

22. (G)I-DLE "$$$"

 

CUBEエンターテインメント所属。MOMOLANDと共に今年の新人グループで最もブレイクした。デビューEP『I AM』収録。

まずインダストリアルなトラックに驚かされる。そしてヴァースの の激しいラップ、ブリッジの によるボーカルの美しさ。 4人が揃ったコーラスの力強さ。エッジーであることを厭わない、4人組のポテンシャルが結実した一曲。

 

21. Loco, Colde "It Takes Time"

 

 

今年シーズン7が放送され現在も大人気のラップ・サバイバル番組「Show Me The Money」のシーズン1ウィナーだったLoco。ということでラップのスキルも十分あるのだが、それ以上にその魅力はラップと歌の境界を無くしたようなシンギング・ラップのスタイルだと思う。憂いを纏って歌うその様はまさに韓国版Drakeといっても言い過ぎではない。恋人との別れを受け入れるのに「時間がかかるんだなあ」と自分に言いかけるようなこの曲も楽曲のピークとなるようなフック、コーラスがあるわけではないのに、ラップ〜歌メロの流れがスムーズでとても癖になる。


「ストリート」や「自らの置かれた状況」を歌ったりレペゼンしたりするのではなく、ただ洗練されたかっこいい、新しいスタイルとして90年代当初からアイドルが取り入れ一般化した韓国のラップ文化。Locoはその象徴に思えるのだ。

 

20位から1位はこちら

51 Best Korean Songs of 2018 (20→1)

  • 2018.12.26 Wednesday
  • 18:38

50位から21位はこちら

 

20. "Whee In - Easy (Feat. Sik-K)"

Gaon Digital Chart最高位: 36位

 

 

CJ E&M所属の人気グループ、MAMAMOOのリード・ボーカリストのソロ・シングル。「私はそんな簡単な女じゃないの/もう遅いわ」「僕の愛は本気だよ。だからごめん。もう一度チャンスを」と男女の関係を、男役にSik-Kを客演させて演じる。「Too Late / You’re so Stupid / Easy 」などキメのフレーズは英語が使われているけど、韓国語部分との混ざり方があまりにも自然で、上手いなあと思う。それにしてもSik-Kは客演のオファーが絶えないようだ。

 

19. YESEO "Honey, Don't Kill My Vibe"

 

 

このリストにも出てくるCIFIKAとも並んで韓国のエレクトロ・ミュージック・シーン注目の新鋭の一人。昨年リリースしたミニアルバム「Million Things」で、「第15回韓国大衆音楽賞」最優秀ダンス&エレクトロニックアルバム・ソング、今年の新人部門候補にノミネート。今年、SM Entertainmentの毎週金曜日に楽曲をリリースする企画「STATION」からも「Privacy」を発表するなどメインストリーム方向への野心も強そうだ。


エアリー(airy)と言ったらいいのか、ハスキーと言ったらいいのか、独特の歌声はデジタルというか機械的な感じがありロンドンのシンガー、FKA Twigsも彷彿とさせる。それだけに彼女のスタイルは、チルウェイブ、ディープハウスというビート、ダンス系の音楽だけでなく、R&Bの要素も強く、同じ韓国人エレクトロ・プロデューサーのYeajiとのシンクロも感じさせる(高校生時代にR&Bの歌のトレーニングをしていたそう)。今年リリースしたアルバム『Damn Rules』も必聴だ。それにしても韓国のエレクトロ・ミュージックには面白い女性プロデューサーが多い。

 

18. (G)I-DLE "LATATA"

Gaon Digital Chart最高位:12位

 

 

22位にも登場した4人組のデビュー・シングルはMajor Lazer「Lean On」を直ぐに思わせるムーンバートンのダンス曲だった。驚きはソングライターのクレジットがメンバーのソヨンの名前のみであること。女性アイドルではまだ「自分で曲を書くメンバー」は貴重な存在とされると思うが、それも共作ではなく単独クレジットとなっている。トラック自体の完成度もさることながら、タイ人メンバーのミニーが歌うブリッジは、優しい声で滑らかに囁かれるのが癖になったり、私たちの頭に叩き込むように繰り返される「ラタタ…」というフレーズが耳にこびり付いたりと、毎日何十もの楽曲が量産されるK-Popファクトリーの目玉曲となるための要素で溢れている。 1:10〜の間奏部分の振り付けも印象的。

 

17. HAON "붕붕 (Feat. Sik-K) (Prod. GroovyRoom)"

Gaon Digital Chart最高位:3位

 

 

オーディション番組大国韓国では、ラップを題材にした番組もいくつも作られている。17位で紹介したLocoがシーズン1を制したSHOW ME THE MONEYは9月〜放送されているが、それと代わるように年の前半放送されていたのは今年シーズン2を迎えた「高等ラッパー(School Rapper」だ。その名の通り出演するのは高校生たち。そのシーズン2の優勝者が番組中で披露しシングルとしてもリリースされたのがこのSik-Kとのコラボ曲だ。是非この番組中のパフォーマンスを見て欲しい。

HAONの才能は目を見張るものがあり、息継ぎの少ないスキルフルさ、メロウな曲にも対応できる内省的なムードが魅力的。ソロ・デビュー・シングル「NOAH」もよかった。だが、何より素晴らしいのは彼のリリックでの表現力だろう。普通の学生からテレビ出演を経てスターになっていく。その過程の自分を「空が青くてよかった/君の目には俺がイルカみたいに見えているだろうか」と歌ながら「空を飛び回るもの」に喩え、その直後には「商品になってしまった俺の感情」「Finally famous / でもこれって何の意味があるんだろう」と「有名人になり消費される自分」について吐露する(こんな感情まで見据えたラップはきっと他の学生にはできなかったことだろう)。イントロのギター・リフ、終盤のフルートのメロディ。番組中でHAONのメンターとなったGroovyRoomのトラックはいつも通りキャッチー。「俺はまだまだ空高く飛んでいく」ー  一人の少年の成長の物語が巧みに表現された。

 

16. Twice "Dance The Night Away"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

陽気なホーンのメロディ、軽やかな(ディープ・)ハウス・ビート。この夏のK-Popを象徴する一曲であるこの曲は、キュートな音色が施されたTWICEらしいバブルガム・ポップ。しかしながら、コーラス(歌メロのサビ)ではなくその直後のホーンのメロディに曲のピークがあるというEDM的な曲構成もあって、普段の「愛って何か知りたい」(「What is Love?」)など少女性のようなテーマが目立ってしまうとき以上にグローバル・マーケットへのインパクトを感じる。

 

15. NCT 127 "Regular"

 

 

NCTこそが最もドープでエッジーな男性K-Popグループで間違いない。2018年もNCT U「Baby Don't Stop」、NCT 127の「Chain」、NCT Dreamの「We Go Up」など、どの派生グループになってもそれは変わらなかった。中でもラテン・ポップ、トラップ、フューチャー・ベースがミックスされたこの「Regular」はその究極の完成形だ。

NCTグループは韓国国内ではトップ10シングルを持たない(アルバムは1位を取っているが)にも関わらず、この曲を収録したアルバムが全米86位、Jimmy Kimmel Live!への出演も果たしている(そもそもこの曲が初公開されたのはBeats1のZane Loweの番組だ)。歌詞にさえリアリティや表現の一捻りが加えられれば、訴求力が出てくれば、BTS同様の快挙も(BTSの曲のところで後述するが、彼らはリスナー個人に訴えかけてくる、共感させてくれるという意味で歌詞が何より強みだった)そう遠くはない。

 

14. MOMOLAND "BBoom BBoom"

Gaon Digital Chart最高位:2位

 

 

ラテン・ホップなのか?ディスコなのか?ヒップホップなのか?いやこれはK- popでしかない。MOMOLANDのデビュー曲は、欧米のポップスではあり得ないようなジャンルの組合せ、一度耳にしたら離れない中毒性の強いメロディによって、これぞK-Popの面白さだと体現している。セカンド・シングル「BAAM」ではラテンの代わりに中東音楽のエッセンスを注入(しかもMVは韓服を着ながらインド映画のようなダンスだ..)。それ以外はほとんど同じ作風なのに聴き飽きさせないのがすごかった。間も無く3億回を通過しそうなYouTubeの再生回数、紛れもなく今年一番ヒットしたK-Popシングルの一つだ。

 

13. SUNMI - Siren

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

元Wonder Girlsのメンバー。昨年の「Gashina」に続きこの曲がソロ2曲めのチャート1位獲得。


K-Pop界で一番”Madonna”が近いのはSunmi(ソンミ)で間違いない。今年前半のヒット「Heroine」以降の彼女は益々そんなモードを高めているように思えた。この「Siren」もトラップ・ビートを時折混ぜながらも、全体的にはそのMadonnaのディスコグラフィにもフィットしそうな80s的なダンス・ポップ(RobynやCarly Rae Jepsenの近作にも並べられる)。「これ以上私に近づかないで/あなたの幻想に 美しい私はいない」昨年の「Gashina」、先述の「Heroine」と共にアルバム『Warning』のテーマにもなったこの曲で、彼女は恋人だけでなく私たちにも「(私は)大衆のイメージ通りには染まらない」と宣言するかのよう。ここにはパワフルで、独立したアイドル像もある。しなやかでセクシーな体の動きを見せてくれる振り付け、椅子を使ったパフォーマンスなどを見てるとますます彼女のシルエットがMadonnaのように見えてくる。

 

12. BLACKPINK - "DDU-DU DDU-DU"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

YG Entertainment所属の4人組。この曲を収録したEP『Square Up』は 全米40位、更にこの曲自身も全英78位、全英55位のヒットを記録した。

最強のフィメール・グループを宣言した一曲だ。ボムが投下されるように鼓膜に、心臓に響いてくるベース音、中毒性あるシンセ・メロ(リフ)、連射するように強打されるスネアとハット。YGのTeddyが手掛けたトラックはこれまで以上にハードだ。そしてBPM140を超えるそれを難無くこなす4人の世界のポップ音楽の王座のチャレンジャーたち。デビュー曲の「BOOMBAYAH」同様に韓国語でも英語でも無い新たな言語で、その鍛えられた柔軟でタフな身体で、全ての壁を飛び超えるように、ボースティングをキメていく。一度パフォーマンス映像を見て欲しい。彼女たちの強い目つきにノックアウトされるはずだ。ダンス、ラップ、ハーモニー、全てに隙がない。ここでも書いたが、欧米のポップ音楽界に挑むどころか、もはやBLACKPINKこそが世界中のお手本になっていく。ガール・グループの歴史を変えるのは時間の問題だ。

 

11. BTS - "Fake Love"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

Big Hit Entertainment所属、Billboard Music AwardやAmerica Music Awardなどアメリカの主要音楽賞での受賞やパフォーマンス、更にはこの曲を収録したアルバム『Love Yourself』の全米1位を獲得など、言うまでもなく今年世界の音楽シーンの主役の一組だった。

魅力は、「Airplane Pt.2」のところでも書いたようにエモ・ラップ、チルなR&B(orオルタナR&B)、トラップ、ラテン・ポップなど世界的なトレンドを如何にすべて取り入れつつ、マキシマリズムとも言えようスタジアム・ロックのような壮大で、ドラマティックなムードで統一してしまうそのサウンドにもあるが、それ以上に私たちを惹きつけたのは「自分を愛すること」を歌ったその歌詞だった。「僕も僕が誰だったかよく分からなくなってしまった」ー メンバー個人の孤独や憂鬱を素直に曝け出す姿は、他のアイドル以上に私たちに近い存在で、私たちを勇気付ける力を持っていた。そして彼らはSNS等も駆使しながら私たちに対して「あなたも私と同じように自分のストーリーを語っていい」と話しかける。そしてもちろん、彼らの一級品のパフォーマンスが何よりの説得力だ。

 

 

10. Hyukoh "Love Ya!"

Gaon Digital Chart最高位:46位

 

 

ソウル・ホンデをベースにシングル・チャート1位を獲得した曲を2曲持つなど、韓国のインディ・ロック・バンドとしては異例の人気を持つバンドの今年リリースしたミニ・アルバム『How to find true love and happiness』。


近作ではどっしりとしたバンド・サウンド、その演奏力の成長が顕著だが、やはりフロントマンのオ・ヒョク書くメロディの豊かさこそがこのバンドの最大の魅力だと思う。それはもう青春映画のエンドロールのようであり、マイ・ケミカル・ロマンスのようなエモ・バンドを聴いているようでもある。この曲も「Wi Ing Wi Ing」、「Gondry」、「Tomboy」(先述の音楽賞で「Song of The Year」を受賞している)といったこれまでの彼らのディスコグラフィに並べられる美しい旋律だ。シンプル過ぎて、安っぽくも感じられて、ついつい使うのを避けがちな3つの単語—「I Love You」も、ここではあなたの前の意中の人が誰で、どんな距離感であっても必ず届いてくれる。

 

9. MINO "FIANCE"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

YG Entertainment所属のグループ、WINNERのメンバー、ミノのソロ・シングル。


ありそうでなかった韓国歌謡とヒップホップのコラボレーションだ(←他にもこういうサンプリングがあったら教えてほしい!)。キム・テヒの「昭陽江の乙女」(1969年)というトロット(簡単に言えば韓国版演歌のようなものだ)のクラシックをサンプリングし、モダンなヒップホップxEDMサウンドにオリエンタルなテイストを加えている。映画「王になった男」を観ながら研究したというMVは、日本でもよく民放で昼過ぎにやっている韓国の歴史ドラマを連想させ 、韓国の伝統音楽を取り入れたり、MVでメンバーが韓服を身に着けて踊っていたBTSの「Idol」とも重なる。

この曲の韓国語名、아낙네(アナンネ)とは「他人の妻」という意味で、英語名の「Fiance」というとちょっと違う。サンプリングされた原曲は”渡し場から入隊した兄に代わって、櫓をこいだ2人の乙女の船頭さんの物語を”盛り込んだ”恋人を待ち焦がれる切ない”(歌詞についてこちらで知りました)歌だ。つまりこの「Fiance」も手に入ることのない他人の妻を欲しがる欲望を男性のミノの側から歌っているという意味では、しっかりサンプリング・マナーに則っており、またそこに彼らしいセクシー(というかセクシャル)な魅力を付け加えた意味でテーマ的にも、しっかりと原曲をアップデートしている優れたポップ曲なのだ。若者がトロットにアクセスするきっかけにもなるだろう。

 

あと、ギターのリフの気持ちよさ、それから一回目のコーラスが終わった後に急に入る転調したような2小節、なんなんでしょう。変な快感です。

 

8. Red Velvet "Bad Boy"

Gaon Digital Chart最高位:2位

 

 

SM Entertainment所属の5人組。メンバーそれぞれバラバラの個性、英米のメインストリームのサウンドをダイレクトに吸収したサウンド、MVなどで見れるカラフルな世界観が魅力。そこには、Twiceが代表する少女性も無ければ、「大人らしさ」の強調もない。カラフルな色世界に染まっていく彼女たちは独自のアーティスティックな表現を探求し続けいているように思えるし、何より個々の楽曲のクオリティの高さからして、聴いている時の「楽しさ」が強く、私が一番好きなアイドル・グループでもある。SMの先輩グループ、Girl's GenerationやF(x)をアップデートしている部分もあると思う。


もしあなたがアメリカのポップ音楽を聴いている人なら、一度聴いただけでこの曲がBruno Mars「That's What I Like」に似ていることに気付くだろう。そうこの曲のプロデューサーはグラミー賞の"SONG OF THE YEAR"などを受賞した同曲でお馴染み、ステレオタイプスだ。トラップ・ビート(歌い出しの「who "dat" boy」というフレーズは意図的にUSラップとのリンクを試みているかのよう)にシンプルなシンセ・メロのループ。まさにマックス・マーティン以降の世界と、ラップがメインストリームな今の時代の模範解答のようなトラックにクラクラしてしまい2月には100回以上聴いた気さえする。

 

7. CIFIKA, Oh Hyuk "MOMOM"

 

 

42位にも登場した新鋭エレクトロ・プロデューサーと、Hyukohのシンガー、Oh Hyukのコラボ曲。MOMOMは「体と心」の意味。緊張感を与えてくれる、ミニマムな出だしからカオティックになる終盤(「怖くて怖い 目を閉じても見えて」と歌う)の静と動のコントラスト。同じリリックを交互に歌う男と(Oh Hyuk)女(CIFIKA)。そして生と死。ミステリアスな二項対立たち。「僕たちは果ての果てに行くとき 結局すべて(体も心も)葬らなくてはいけない」と歌われるスピリチュアルなリリックには、今生きている世界で定義付けられた全てのものもいつかは消え去る、というような無常観や諦念感を感じる。MVはNCT 127の「Cherry Bomb」やHyukohの「Leather Jacket」を手掛けたOui Kimによる。

 

6. LOONA - Hi High

 

 

LOONAのデビューEP『+ +』は、今年のベスト・アルバム、トップ10に入れたいほど気に入ったアルバムだ。34位でも紹介した「Favorite」、レゲトンぽい「열기」、フューチャー・ベースな「Perfect Love」、「Stylish」と、どれもが実験的でありながらキャッチーさを保った最高のポップ曲だった。でもその中でも狂ったように聴きまくったのがエレクトロ・ポップ曲「Hi High」。TwiceやOh My Girl、GOT7などを手掛けるMayu Wakisakaがここでも活躍。12人のメンバーが「ハーイ ハーイ」と歌うコーラスのインパクトからして最初は違和感ばかりだったが、キラキラと光るシンセ・メロ、アップテンポなビートは彼女達の輝くエネルギーを表している。でもなんだろう。実際この不思議な中毒性をまだうまく言葉に出来ないのだ。「恋とはセンター試験より残酷よ」「のり巻きのように餃子のようにあなたは甘いよ」そのリリックも含め私を混乱させる。

 

5. IU - BBIBBI

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

IUほどあらゆる意味で独立したタイプのスター歌手がいるだろうか。大衆的な人気を維持しつつも、常に周囲のアイドルとも距離を置いたアプローチを取り、少女的でもパワフルやセクシーでも無いオルタナティブを提示してみせる。そんな姿に惹かれるのは私だけではないだろう。ここ数年も、(韓国の)80年代、90年代の歌謡曲のカヴァー集を出して見たと思えば、前作の「Palette」ではミニマムなエレクトロ・ポップ、そしてこの曲ではラップだ。まさに韓国の歌謡音楽の歴史を繋げてしまうポップ・スターなのだ。

 

このデビュー10周年記念曲で彼女は、機械的なトラップ/R&Bビートに合わせ、歌とラップを溶け合わせていく(メロディをなぞり始めたかと思えば、直ぐにラップに砕かれていく)。「Yellow C-A-R-D」や「Hello stup-I-D」みたいな言葉の使い方もまさにヒップホップ、R&B的なやり方だ。

 

「私のゴシップ/探索するライト スキャナーみたい」「この線を越えたら不法侵入よ」彼女を追っかける記者やファンたちに向けられた「警告」。そのテーマはSunmiと似ているが、MVからもわかるようにIUは強さや独立性の象徴としてだけ表現するのではなく、キュートさ、ユーモアさも兼ね備えて歌ってしまう。「大衆のイメージとは違う。でも自分の好きなことがちゃんと分かった」ことを歌っていた昨年の大ヒット「Palette」がそうだったようにここでも「自分を大事にするよ」と宣言する。独自に進化を続ける姿をこれからも追いかけたい。

 

4. JENNIE "SOLO"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

BLACKPINKのジェニのソロ・デビュー・シングル。


4人のメンバーそれぞれが歌、ラップ、ダンス共に完成されている完璧なガール・グループ、BLACKPINKから一番最初にソロ曲を発表したのはジェニだった。「男性への依存からの脱却」、「女性のエンパワーメント」といったテーマを、甘く歌い上げるヴァース、ブリッジではそれがパワフルになり、クールなラップ、華麗なダンスまで全方位なパフォーマーとしての説得力をもって表現。もはや一人四役だ。MVでもセクシー過ぎるランドリーのシーン、ラストのクルーを従えて踊る姿にはリアーナ的なダーティでデンジャラスな魅力さえ感じた。また、BIGBANGからBLACKPINKまでYG Entertainmentの専属プロデューサー、Teddyが手掛けたビートは間違いなく彼の今年のベスト・ワーク。ミニマムでスロウなヒップホップ・ビートが、終盤にハードなトラップに移る時の興奮は何度聴いても変わらない。チャート2週連続1位を記録。

 

3. HAON, Vinxen "BarCode (Prod. GroovyRoom)"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

17位にも登場した高等ラッパーの優勝者HAONとファイナリストの一人、Vinxenのコラボ曲がこの曲。なんとチャート1位を制したことからも番組、そしてラップというジャンル自体の韓国での人気が伺えるだろう。

GroovyRoom(このリストで何回登場しただろう)によるビートも白眉だが、何よりリリックに感動させられる。私はTURNの4月のベスト・トラックでこう書いた。”バーコードの白と黒を、光と闇、幸と不幸、精神の陽と陰、思い出の美しさと刹那の虚無へと、様々な二項対立へ移し替える想像力の深遠。希望を語るHAONと不安も吐露するVinxenという対照的なキャラ双方の複雑な感情表現の受け応えによって、闇がなければ光は存在しないということ、だからこそ希望だけでなく痛みや傷も抱えていて良いのだということを訴えている。” “番組への熱狂を超えて、日本と同じく自殺率が高い”ヘル朝鮮”の若者たちを勇気付ける、この国にとっての「1ー800ー273ー8255」と評したくなるパワーがここにある。”こんなの見てたらそりゃ韓国の少年誰だってラッパーになりたくなる!

 

2. DEAN "Instagram"

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

元々はLAでEXOの楽曲などのソングライターとして活動。その後帰国してR&Bシンガーとしてヒットを飛ばす26歳。

「Bonnie & Clyde」や「Shut Up and Groove」などがそうだったようにフューチャリスティックな音使い、独特なビート、曲構成など、自身が影響されてきたコンテンポラリーR&Bに一味も二味も奇抜な色を加えることで常に唯一無二であってきたDEAN。この曲では、MVがそっくりそのままアルバム『Endless』のヴィジュアルを思わせるように、粗っぽいサウンド、ギターを駆使したスタイルでフランク・オーシャンの『Blond』を身に纏い、同時に自身とそのクルー"Club Eskimo"の音楽コンセプトである生の/rawなスタイルも見事に体現した。グローバルなR&Bシーンを見渡しても似たような音は見つけられない。しかし、そんな奇抜なサウンドなど何のその、この曲は公開されると直ぐにチャート1位を獲得。エッジー x ポップを両立する彼ほどに私が理想的で惹かれるポップスターはアメリカやイギリスにもいない。自作自演のスタイルでシーンの進化を買って出るDEANこそが「K-Popの宝」と呼べる存在だ。

 

1. Red Velvet - Power Up

Gaon Digital Chart最高位:1位

 

 

再生ボタンを押した瞬間目の前に広がるカラフルな世界。この曲は、Red Velvetの他のどの曲よりも彼女たちの魅力を端的に表現している。昨年の「Red Flavor」に続いてまたしても届けてくれた最強の夏のアンセム。中田ヤスタカなんかも使いそうなゲーム音に、BPM160の速いアップビート。ストレートにアイドル・ポップ然としていて「Red Flavor」や「Bad Boy」とは趣が異なるが、そうであるからか、この曲に夢中になっている自分に「英米のポップス好きが転じてK-Popに興味を持つようになった自分」ではなく「K-Popそのものが好きな自分」を感じた。極め付けは「バッナナーナ、バッナナ ナナナナ」という5歳の子供でも口ずさめるピュアなコーラス。そう、この曲には「Happy」や「Uptown Funk」がそうだったような、聴き始めた瞬間世界がカラフルに、ハッピーに変わっていくような不思議な魔法がある。

 

このリストをSpotifyのプレイリストにしました。

DEANと共に初来日!韓国の新鋭シンガー、Rad MuseumのDEANとの蜜月

  • 2018.11.17 Saturday
  • 14:47

今年韓国の人気R&Bシンガー、そして私も特別好きなアーティストであります、DEANが約2年ぶりの来日公演を12/8に行います。しかも彼がリーダーを務めるクルー、CLUBESKIMO(Crush, Punchnelloなど9組が所属しています)のクルー・メイト、Rad Museumも引き連れて。今回、日本ではあまり記事になっていないRad Museumの紹介も兼ねて、この2組のここ約1年半の蜜月ぶりをその音楽性から紐解いていきたいと思います。

 

 

新鋭シンガー・ソングライター、Rad Museumのこれまで

 

DEANについては、昨年末リリースした「instagram」が韓国のシングル・チャートで1位を獲得するなど、K-Popに興味のある人にとっては馴染みのあるアーティストですが、一方のRad Museumは作品は昨年出したEP『Scene』の一枚のみ。DEANを熱心に追いかけている人でも無い限り、あまり耳にしたことの無い名前だと思います。

 

本名をSo Haejoonとする彼は元々、CLUBESKIMOに所属しながらCamperという名前でグラフィック・アーティストとして活動していましたが、2016年12月、突如「Rad Museum」にアーティスト名を改名し、「Island」という曲をSoundcloudにアップします。(Soundcloudの楽曲ページは削除済み)

 

Rad Museum 「Island」

 

ヒップホップやR&B、エレクトロをやっているクルーの他の面々とは一線を画する、生バンド・サウンドに当時はびっくり。エルトン・ジョン (「Bennie and Jets」なんか)やベン・フォールズを想起させるピアノ・ロック的曲調からは、彼の「ポップス愛」や「ロック愛」的なものを感じ取りましたし、個性を強く打ち出しているなあ、という印象でした。

 

 

EP『Scene』で開花させた

ロック x ロウなサウンドとCLUBESKIMOの関係性

 

2017年10月、DEANが主宰するレーベル「you.will.knovv」 (2xxx!, Rad Museum, Miso, Reone, Prep, Dean)が所属する別クルーの名前でもある?)からEP『SCENE』をリリース。 ここで彼の音楽性は一気に進化しました。

 

 

特に印象に残るのはロックの影響の強さで、とりわけギターの役割が目立ちます。例えば「Dancing in the Rain」は繊細なアルペジオと中盤のピアノの伴奏がElliott Smithのエモさとリンクさせるし、ハードコアな「MADKID」なんかはジョン・フルシアンテばりのハードでブルース的なギター・ソロも聴かせてくれます。

 

(Live Session) Rad Museum - Dancing In The Rain ft. Jusén

 

 

そして、スロウでチルな時とハードな時のギャップを作るのも上手で、その静と動の世界観はとてもロック・バンド的で、かつDEANの作品にも似たロマンティックな雰囲気を持っていると思います。

 

チル・ヒップホップなビートにギターを乗せただけの「Over the Fence」、優しいキーボードの響き、星空に飛んでいってしまいそうなくらいMISOが歌うコーラスが美しい「Cloud」など序盤は「”静”の美しさ」に集中し、先述の「MADBOY」、作品中ではアップテンポな部類に入る「Tiny Little Boy」などでは「動」を以てクールさを演出しています。

 

 

「ロック」と同じくらい重要なのはサウンド(ビート)が「ロウ(粗い)」であること。例えばこのライブ・パフォーマンス(3:48〜)なんかは生演奏ではなくて、ビートを流してそこに歌を乗せるだけですが、最終的に「ビートもの」として収まる感じが、彼がDEANやCrushを中心に添えたCLUBESKIMOというクルーに属するアーティストであることを思い出させてくれます。このローファイなビートはメインストリームのK-Popのウェルメイドな感じとは対照的。そして、それはクルーの名前を"シベリア、カナダ、アラスカに住む、生(raw)肉を食べて暮らすワイルドな生活をするEskimo族"から取っている彼らに取って重要なポイントでもあるのです。

 

 

DEANとRad Museumの音楽的蜜月

 

そこで思い出すのが、昨年のシングル「Limbo」以降のDEANの作品です。

 

デビュー当初、特にAnderson . Paakと客演した「Put My Hands on You」からのDEANの特徴は90s R&Bにフューチャリスティックな質感をミックスしたもの。それが、「Limbo」収録の「The Unknown Guest」では、粗い録音っぽい雰囲気をわざと出していますし、この曲の音数少なめかつスロウなピアノのみのシンプルなつくりも注目に値します。

 

そして、決定的だったのは、昨年末にリリースされチャート1位を記録するなど大ヒットを記録した「instagram」。ここで突如、ギターが前面に登場します。MVがFrank Oceanの『Endless』そっくりなのも相まって、そのサウンドには彼のアルバム、『blonde』からの影響を強く感じますが、それと同時にこのギター x ロウなサウンドにはRad Museumのサウンドとのシンクロも気付かずにはいられないでしょう。先述のCLUBESKIMOのクルー名の由来を考えれば、彼にとってこうしたロウなサウンド自体はそれ以前から作りたかったコンセプトで、そこに『blonde』、Rad Museumとの関係が良い影響を与えたのかもしれません

 

DEAN 「instagram」

 

そして先日、11月8日に公開されたDEANの新曲「dayfly」。元f(x)のソルリと共にRad Museumが歌詞を歌い、そしてそのサウンドはここでもギター x ロウなサウンドを展開しています。

 

DEANの今年の活動を振り返ってみると、「instagram」リリース以降は、レコーディングのためかロンドンに行ったり、(CLUBESKIMOではなく)you.will.knovvの面々とロンドン、アムステルダム、そして秋にはアジアをバンコク、クアラルンプールと回ったりしていましたね。その中でもRad Museumは創作面でもプライベートでもとても近い存在になっているのかもしれません。

 

アンダーグラウンドなラッパー達と交遊する一方で、EXOに楽曲提供したり、GIRLS GENERATION(少女時代)のテヨン、Suran、Heizeのようなメインストリームなアーティストとも共演するクロスオーバー・アーティストであるDEANとまだ無名のシンガーのRad Museum。影響力を持つ前者と、彼がフックアップする新鋭シンガー、彼らによる斬新なサウンド・コンセプトがどんな風に韓国で、ワールドワイドで動いて行くのか、注目です。

 

DEAN: instagram Twitter

Rad Museum: instagramアカウント

DEAN, Rad Museum来日公演詳細

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< April 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

  • 【保存版!!】SNOOZERが選ぶ日本のロック / ポップアルバム150枚【11-50位】
    adidas shoes (04/12)
  • Biffy Clyroの代表曲まとめ
    salomon boots (04/01)
  • 今年の世界のフェスを盛り上げている14組のバンドたち (6月7日更新)
    fjallraven backpack (04/01)
  • グライムの新たなキング、ストームジーのデビュー作『Gang Signs & Prayers』を楽しむ4つのポイント
    supreme (04/01)
  • 【祝来日!祝全英1位!】Bombay Bicycle Clubの代表曲10曲まとめ
    adidas superstar (04/01)
  • フェスで初来日する新人まとめ (1) デビューは今年じゃないけど......
    lebron 15 (04/01)
  • ケラーニ『SweetSexySavage』が最高のポップ・アルバムである5つの理由
    adidas originals ultra boost (04/01)
  • 2014年9月の注目作まとめ(10月6日更新)
    geox sneakers (04/01)
  • 【保存版!!】SNOOZERが選ぶ日本のロック / ポップアルバム150枚【1-10位】
    nine west (04/01)
  • カイザー・チーフス再ブレイク?彼らの名曲を振り返る。
    new balance (04/01)

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM